本日は、日用品のデザインについて。

ティッシュペーパーのスコッティ(scottie)の
パッケージをネタにしたお話です。

ついでに、ラベルとかシールを「徹底的に剥がす」という、
これもかなり極端な私の好みについて(笑)。

そんな話、何が面白いのか… と
思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
2つ前の投稿【椅子の意志:ハンス・ウェグナー展】に
興味を惹かれた方には、案外つながる話かもしれません。
(※過去の投稿は欄外↓)

最近は気がつくと、ポピュラーな家電でも
「白ベースに花柄模様」みたいなの、見かけなくなりました。
もう死語ですが、「おしゃれ家電」が当たり前になった。

ところがティッシュのパッケージだけは、
わりと長い間「花柄的なカラフルで可愛いデザイン」が
生き残っていた気がします。

そんな中で、私がずーっと「もうこれ」と決めているのが、
スコッティ。
白とグレーだけ。ストライプの箱です。

スコッティの発売元は、日本製紙クレシア株式会社。
もう50年にわたる商品らしいです。

その「5箱パック」を私は必ず買います。

昔は(登場から最近まで?)
カラーはグレーだけではなく、
同じストライプのデザインでも
ホワイト、ブルー、ピンクなどとセットになっており、
クリスマスシーズンになると、
5箱の一番上はクリスマス柄だったりして。

あれがねー、私は苦手で。いらぬお世話!

きょうは全体として「川島の好き嫌い回」です。すみません。

せっかくのグッドデザインなのに
「なんでグレーだけにしてくれないんだ」と思っていたので、
最近、店頭で「グレーの5箱パック」を見つけた時は
びっくりしました。他の色がないのです、嬉しい。

ちなみに、全体ホワイトも良かったものの、
生活の中ではちょっとクリーンすぎるというか…。

一方、無印良品的な「ダンボール色」は
素朴で嫌いではないけれど、そっけなさすぎる。

グレーだけに絞って展開してる経緯は分かりませんが、
よくぞ決断したなぁと感心します。
消費者アンケートだったのかな。
それとも売場のPOSデータで勝ったのか。

このストライプデザインが登場したのは、1986年。
もう40年も前です!

裏話の記事を読むと、
パッケージのリニューアルはコンペ形式で、
世界各国から20人のデザイナーが呼ばれ競ったらしいです。

オリエンテーション、つまりクライアントの条件は、
・花柄であること
・与えられたロゴを使うこと

… 花柄が条件。びっくりですよね。時代を感じます。
そりゃ、花柄だってフィンランドのマリメッコみたいに
おしゃれにできるかもしれませんけど。

そして勝ち取ったのが、グラフィックデザイナーの
松永 真(まつなが しん)さん。

この人が何をやったかをご紹介すると…

◎花柄も既存のロゴも無視。
◎生活用品として部屋の片隅にそっと置ける、
シンプルな白い箱を提案したそうです。

デザインの話ではありますが、
プレゼンテーションとしても勉強になりますよね。

カラーバリエーションが増えた経緯はわかりません。
最初は「好みで選べばいい」だったのか、
松永さんが押し切られたのか!?

でも時はたち、
私が好きなグレーのストライプだけに絞られて、
5箱パックとして売られている。

2016年度のグッドデザイン賞も取っていて、
素晴らしいロングセラー商品です。
(※※メーカーサイトは欄外↓)

で、ここからは私の「剥がし癖」について(苦笑)。

私は、商品を覆っているビニール(シュリンクラベル)と、
ベタベタ貼ったシールが大嫌いです。

パソコンMacのノートタイプを初めて買った際、
裏側のデザインがネジ穴まで綺麗で、しかも
注意書きのシールが一切貼ってないことに感激しました。

Windowsには、電力の注意、Intelのブランドシール、
製造番号などベッタベタでしたから!

私は、どんな家電でも目立つ場所のシールは剥がす。
台所の食器用洗剤のボトルも、買ったら即、
覆っているビニールを全部取ってしまいます。

どんどん物や色が溢れてしまうのだから、せめて
基本となるものはシンプルな方がいいと思っています。
別の言い方をすると「余計なノイズがない」
「道具として、そこに静かにある」イメージ。

本を読む時も、帯や表紙のカバー、
ましてや 書店さんのカバーは不要です。
ぜんぶ取っ払って裸で読みます。
(さすがに捨てずに取っておき、
読み終わったら元の状態で本棚に入れますけれど)。

皆さん、なんでそんなに綺麗にしておきたいのですかねー。

私は、人からはすごく几帳面に見えるらしく、
この「カバー剥がし」の話をすると
「川島イメージの対極!」とびっくりされるのですが。

ここでパッケージに話を戻すと…
どんな商品でも、徹底シンプルが良いわけではない。

私は、カルビーのコップ型ケースのスティックポテト
「じゃがりこ」のパッケージデザインに
新発売から10年ちょっと関わりましたが、
こうした大衆的なお菓子のデザインは、
おいしさや楽しさを感じさせた上で、
パッケージ自体が「店頭の広告」なのです。

従って、「語りかけてくるデザイン」の必要がある。

おいしさの表現に「シズル」という言葉があるように、
語りかけてくる「シズル」デザインか、
語りすぎない「ノイズレス」デザインか。
その違いですね。

私はグラフィックデザイナー職ではないものの、
広告屋として長年ふわっと関わってきた経験と、
自分の好みも込みで「引き算のデザイン」を語ってみました。

皆さんの「日常生活とデザイン」についても、
よかったら教えてください。

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※【椅子の意志:ハンス・ウェグナー展】 2026/01/04
https://www.omotesando-ad.jp/archives/55171366.html

※※スコッティのメーカーサイト
https://scottie.crecia.jp/scottie/