きょう7月3日は、妻が1月3日に亡くなってから
ちょうど半年です。

そして、タイトルに「友の死と重ね」と入れたのは、
親しかった男性イラストレーターが
亡くなってしまったことも、話しておきたくて。

亡くなったのは、木村 大ちゃん(木村 太亮 さん)。
6月6日前後の逝去のようです。

1960年生まれだから、私の3〜4歳下。
64歳か65歳ですね(誕生日は調べても不明でした)。

私が20代の終わりに広告代理店から制作会社に移った時、
その会社に出入りしていたのが、少し年下の大ちゃんでした。

イラストレーターにして、デザイナー、絵本作家。
自分でグラフィックデザインはもちろん、
そこにはめるイラストも描けてしまう器用な人で。
もちろん、内容に合わせてタッチも色々と工夫して。

昆虫や魚、恐竜の絵柄も、骨格の構造を理解し、
綿密にもデフォルメしても描けてしまう。

しかも、絵本の文章(=物語)も書ける。

お父様は、動物画家にして、
ラーメンのチャルメラおじさんの絵柄も描いていた方。
まさに血筋ですかね。

私からも、いろいろな広告や販促物のイラストを
お願いしました。

「こんなタッチで」と希望を言うと、
コンセプトやクライアントの事情も理解して
方向性は合わせてくれるものの
「川島さんが考える、その描写は変だよ」とか
「こうしたらいいのに」とか、いちいちうるさい。
インスタントには決して描いてくれませんでした。

今時は、無料の「フリーイラスト」が山のように使えて、
世の中は「どこかで見たような絵柄」が
溢れているワケですけど、
大ちゃんのイラストには、小さな猫の顔一つにも
オリジナリティがありました。

「川島さーん、そのギャラじゃきついけど、
もう1案描いといたからさ、どっちか選んで」なんてね。

その大ちゃんの死因はがん。

元気ながら、少し調子の悪さがあった昨年末。
「クリスマスイブ」の日に「がんで余命6か月」を言われたそうです。
すごいクリスマスプレゼント!

そして、治療の甲斐もなく、結構Facebookも
最後の方まで投稿してくれていたのに、
元気なうちに(って変だけど)本当に半年で逝ってしまいました。

今日のタイトルを「友の死と重ね:妻を亡くして」
としたのは、大ちゃんとの半年前の最後の電話が、
私の妻の死とも繋がっていたから。

簡単に紹介すると…

私の妻は年末の12月27日(金)に倒れ、
まさに文字通り「転倒して」頭を強打。
1週間の昏睡で1月3日(金)に亡くなったのですが、

娘や息子たちと交代で病院に行っていた年末のこと、
私が夜(妻との二人住まいだった杉並区荻窪から)
タクシーで病院に向かう後部座先で、大ちゃんから電話。

数か月 ご無沙汰だったので、
「おー大ちゃん、久しぶり」と電話に出たら、
「いま大丈夫? 川島さんさー、伝えておきたいことがあって」と。

「いいよ、いまタクシーの中だけど」
「実はさ… 俺、余命宣告受けちゃって… あと半年だって」。

そこからの、なんかふわふわした会話と、
新宿方面に向かうタクシーから見る
夜のネオンを思い出します。

「でもさ、嘘みたいに元気だから心配しないで。
川島さんには伝えておきたくて。
検査とか入院とかあるけど、イラストは描けるから。
治療費治療費!」とか電話の向こうで。

こちらは、どう言葉をかけていいか混乱しつつ、
いかにも大ちゃんらしい前向きさも感じて湿っぽくもならず。

「実はさ、俺もいま病院に向かっているところなのよ」と言うと、
「えーっ川島さん、どっか悪いの? 検査?」

「いやー、蓉子が倒れてさ。もう数時間か数日の命だって。」

タクシーの運転手さんも、すごい会話を小耳に挟んで
びっくりしたでしょうね。
妻の危篤はまだ、ほんの一部の方にしか伝えていない頃です。

流れ去る夜景、ネオン、信号待ち、車の振動、会話と沈黙。
「あ、病院着くから、電話またちょうだい。会おうよ。」
「そうだね」と電話を切って。

でも、それが大ちゃんとの最後になりました。
無理やりお見舞いに駆けつけたらよかったのか、
それはわかりませんけれど。

妻を亡くして半年、年下の知り合いも亡くなってしまいました。
妻、63歳。木村さんは64歳か65歳。早いよなー。

エネルギーのある人ほど、消耗が激しくて、
「死に急ぐ」のでしょうか。

さて本日は、妻の命日で
「喪に服す区切りの日」ではあるものの、特別なこともせず
(お墓参りやお寺さんでの新盆は後日)
今から一人で映画を見に行ってきます(笑)。

新宿ピカデリーにて『国宝』と言うタイトルの日本映画。
任侠の世界から歌舞伎の世界に入った男性が主人公だそうです。
かなりヒットしているようで、知り合いに
「ぜひ川島さんも〜」と勧められました。
しかし上映時間が3時間もあり、飽きっぽい私の
「気持ち」と「足腰」と「トイレ」の我慢が持つのやら。

そして、チラとネットの紹介を見たら「人物相関図」がある!
私は、映画の解説はほとんど(なるべく)見ないで行くのですが…

「人物相関図」があるほど登場人物が絡みあい
(誰が誰と いがみ合い、隠し子がいて?みたいな…)
気を許すと「え、この人、どこの誰だっけ?」と言うのは
私が最も苦手なパターン。いやはやどうなることか。

そして、明日の夜は、
日本のミュージシャン「コシ ミハル」さんのコンサートです。

自分は何歳まで生きるんだか… 独り身爺さんの楽しき日々。
映画もコンサートも、妻と行けないのは
ちょっと寂しいですけどね。


【参考リンク】
◆木村 太亮 さんFacebook(HPへのリンクもあり)
https://www.facebook.com/daisuke3623

◆映画『国宝』公式サイト
https://kokuhou-movie.com/

◆コシ ミハルさんの紹介(ビルボード・ジャパンより)
https://www.billboard-japan.com/special/detail/1711