本日は「パンツやのたたみ方から人間の多様性を見る」
という、なんともなテーマでございます(笑)。

川島家には、30歳を超えた娘と息子がいて、
もう娘は結婚し、息子はまだ独身です。

私たち夫婦は、ずっと広告制作業の私と
(私は、新卒で広告代理店に入り、
そこからプロダクションに勤めてから独立し、
数名の会社でしたけど、いまは一人のフリーランスです)

妻は、ファッション系の商社でマーケティングに関わり、
いまはフリーランスのライター・ジャーナリストとして
仕事をしています。

そんな「共働き」の夫婦だったので
(ともばたらき!いまは言わないですよね、当たり前過ぎて。
昭和・平成の時代には「奥さんも働いている=共働き」
という言葉がありました!)

ちなみに妻は、1985年に制定された
「男女雇用機会均等法」の第一号の世代です。

改めて調べてみると「男女雇用機会均等法」とは
「企業の雇用における男女の均等な機会・待遇の確保を
目的とした法律」とのこと。

すでに女性は、「お茶汲み」を超えて活躍していたものの、
妻が一人めを妊娠し、大きなお腹を抱えて
打合せに行くと(会社でも取引先でも)驚かれ、

さらに二人目を産む時には
「二人目も産むのに、まだ働いてるのー」
「もう今度こそ、辞めるんだよねー」と言われたそうです。
今や昔、ですね。

さて、そんな我が家でしたので、
子供の一人目と二人目が生まれた頃は
私たち夫婦以外に、年配女性のベビーシッターさんと、
たまに私の母親の「大人4名」で子育てしていました。

先ほどもご紹介したように、私は制作会社
(プロダクション)勤めの頃で、忙しくはあったものの
フレックス制で(このフレックスってのも、
共働きと同じく、コロナ以降 無くなった言葉かな?)
朝は比較的遅めに出勤できました。

だから、妻はめちゃくちゃ早い時刻に起きて
仕事に行き(朝6時とか7時には会社にいるとかね)
妻が家を出てから私が起き出して、
しばし小さな子供達と過ごしてから、
ベビーシッターさんがやってきて、
私が出勤した後は妻が夕方早めに帰ってくる。

夕方、妻が残業で帰れない時は、私が都合をつけるか、
同じ東京にいた私の母が来てくれる… てな感じで、

カレンダーに毎月、大人4人
「妻、私、ベビーシッターさん、私の母」の
「ローテーション表」を書き込んでいました。

シッターさんと母は、洗濯物の取り込みや、
料理も担当してくれて(ありがたいことです!)
我が家の娘と息子は、4人の大人、特に
「おばあちゃん=私の母」と「ばあば=シッターさん」に
育てられたようなものです。

さて、前置きが長くなりましたが、
4人の大人の、洗濯物のたたみ方や、
引き出しへのしまい方も、各人各様。

パンツだって、タオルだって、ワイシャツもね。

最初は、たたみ直したり、
入れ直したりしていたこともあるけれど、
そのままで支障があるわけでもなし。

仕事で、人のやり方(進め方や癖)に
反発したりすることは今も昔もいろいろあって、
自分の方式で進めたいと思う傾向は当然だけれど、

例えば部下や、外部のお取引先が
「ちょっと意図したものと違う」ものを持ってきたとしても、
「骨子があっていて、それなりにアップしてくれたなら」
ありがたいことだし、自分が気付けなかった視点や
方法論がそこにあったりもする。

「あー、これは ばあば流のたたみ方だな」
「次は真似しようかな」… とかね。

長年の夫婦生活なんて、反発と調整の連続ですよね(苦笑)。

そして、時間と場所に縛られない働き方や、
パワハラ、セクハラの防止、LGBTQへの理解など、
世の中は「多様性」について
(いろんな意味があるけれど、他人と他人のやり方を
認めるという理解において)
20年前、30年前より確実に進歩していると思います。

「パンツのたたみ方もいろいろだよな」と
洗濯物を見ながら感じた「あの日」は、
小さくて可愛かった子供達の思い出と共に、
日々過ぎていく生活シーンの中でも
不思議に記憶に残っている風景です。