青春の未熟と、コピーライティングについて。
そして、歳を取るのも悪くないという自己弁護(笑)。
数日前のこと、
私が若い時にお世話になったクライアントさんと、
35年ぶりくらいにお会いして記憶が蘇ったのですが…
相手の方は当時、ナショナルクライアントの企画宣伝担当。
私は制作会社の若手。
若手とは言っても、広告代理店から制作会社に移った
29歳か30歳くらいの時だから、
本来は「油が乗ってきて」「とっくに広告賞の一つや二つ」
とっているはずの年齢なのに、いいコピーが書けなかったし、
自信もなかった。
インターネットはまだない時代でしたが、
世の中はバブル経済の入口で景気も良かった。
私もポスターやテレビコマーシャルのコピーなど、
たくさん携わることができました。
当然、上司やクライアントのOKが取れて、
世の中にも出しているわけで… 大満足のはずがね〜。
野球に例えるなら、
ほぼレギュラーで打席に立たせてもらい
たまにヒットを(と言うとカッコいいけど)
どうにかポテンヒットやバント、
四球で塁には出ていたけれど、
バットの芯で捉えた手応えはまるでなかった。
社内・社外の他のコピーライターが
(まさにコピーライターブームでもありました〜)
快音を響かせていた時に、
企画書に毛が生えた程度の
(あ、企画書の言葉遣いってすごく重要なんですけどね)
コンセプトに忠実といえば聞こえがいいけど、
真っ当で固いコピーしか書けませんでした。
そしてついに… 冒頭で話したクライアントさんの
新製品に企画から(まさにマーケティング調査から)
携わっていた私は、そのままの流れで
全国キャンペーンのキャッチフレーズを書いて
テレビやポスター、店頭POPなどで響き渡るはずが…
書けない。
まるで良いフレーズが浮かばない。
締め切りが迫り、延長までしてもらって…
結局は、著名なコピーライターさんが代打に立ち、
見事に課題を打ち返してくださいました。
絶好機に打席に立ちながら「空振り三振!」ってやつです。
大きなセンターフライを取り損なった野手とも言える。
あー、リアルに思い出しちゃった(苦笑)。
そんな、トラウマになるような経験の後も、
私はコピーライターを続け、30歳を過ぎてからふと、
「打つコツ」を… 「コピーとはそういうことかー!」
と実感することが何度かあり、
職業として今でも続けられるレベルになれました。
決して、ホームランの飛距離は出せないけれど、
ヒットは打てる。少なくとも、バントでも塁には出る。
体力が衰えた最近でも(まったく ワハハですけど)
こうして引退せず打席に立っています。
よく言えば、私は歳を取るほどコピーライティングが
上手くなってきたと言えます(言っちゃうけどね)。
加えて、企画書の書き方、プレゼンの伝え方も。
コピーライティングには、
「何を言うか」のコンセプトがとても重要で、
そこにいたる整理整頓とまとめ方が7割と思っていますけど、
そこから「どう言うか」に変換する
「バットコントロール」がないと「伝わる言葉」になりません。
そして、コピーはとても個人的な作業だけど、
「投手との駆け引き」(=クライアントさんとの駆け引きと、
キザに言うと世の中との関係)のコツも身につかないと、
芯を捉えることができない。
おそらく、コピーライターでもいろいろなタイプや、
成長の仕方があると思うのです。
それはきっと、他の職業でも言えて、
若さの勢いのまま上昇していける人もいれば、
空回りして失速する人。そして
私のように「若いのに勢いもなく!?」
ずーっと滑走路にいたり、飛び立とうとしても
「ふわっとだけ」上がって落ちる人。
私の場合は、大型機のパイロット試験に何度か落ちて、
どうにか同期より遅れて飛べるようになった???
そして年月が経ち、
同じような年齢のコピーライターが引退しても、
「いまだに小型機のパイロットは楽しみながらやってます」
みたいな感じかな。
器用そうに見えてずっと不器用と言うか、
大器晩成型と言うか(またまた自分で言いますけど!)
若い頃を思い出すと、ほんと恥ずかしいです。
若い頃に戻りたい、「あの年齢にもう一度戻って
やり直せたら」みたいに願う人もいるようですが、
確かに私生活でも、
なんであんなこと言ったんだろうとか、したんだろーとか
やり直したいことは確かにいーっぱいあるけれど…
そもそも若い頃に帰りたくないわ、と思うのです。
いま現在の、このおっさん・爺さんでいいやと思う。
私は、「いまがいちばん」面白い。
そしてもう、さすがに「油は乗って」いないけれど、
油の抜けたヘルシーなコピーもいいですよー。
と、宣伝しておきます(笑)。
若さは、かけがえのないもの。
でも、齢を取るのも悪くないと、自分を正当化している
今日この頃です。
そして、歳を取るのも悪くないという自己弁護(笑)。
数日前のこと、
私が若い時にお世話になったクライアントさんと、
35年ぶりくらいにお会いして記憶が蘇ったのですが…
相手の方は当時、ナショナルクライアントの企画宣伝担当。
私は制作会社の若手。
若手とは言っても、広告代理店から制作会社に移った
29歳か30歳くらいの時だから、
本来は「油が乗ってきて」「とっくに広告賞の一つや二つ」
とっているはずの年齢なのに、いいコピーが書けなかったし、
自信もなかった。
インターネットはまだない時代でしたが、
世の中はバブル経済の入口で景気も良かった。
私もポスターやテレビコマーシャルのコピーなど、
たくさん携わることができました。
当然、上司やクライアントのOKが取れて、
世の中にも出しているわけで… 大満足のはずがね〜。
野球に例えるなら、
ほぼレギュラーで打席に立たせてもらい
たまにヒットを(と言うとカッコいいけど)
どうにかポテンヒットやバント、
四球で塁には出ていたけれど、
バットの芯で捉えた手応えはまるでなかった。
社内・社外の他のコピーライターが
(まさにコピーライターブームでもありました〜)
快音を響かせていた時に、
企画書に毛が生えた程度の
(あ、企画書の言葉遣いってすごく重要なんですけどね)
コンセプトに忠実といえば聞こえがいいけど、
真っ当で固いコピーしか書けませんでした。
そしてついに… 冒頭で話したクライアントさんの
新製品に企画から(まさにマーケティング調査から)
携わっていた私は、そのままの流れで
全国キャンペーンのキャッチフレーズを書いて
テレビやポスター、店頭POPなどで響き渡るはずが…
書けない。
まるで良いフレーズが浮かばない。
締め切りが迫り、延長までしてもらって…
結局は、著名なコピーライターさんが代打に立ち、
見事に課題を打ち返してくださいました。
絶好機に打席に立ちながら「空振り三振!」ってやつです。
大きなセンターフライを取り損なった野手とも言える。
あー、リアルに思い出しちゃった(苦笑)。
そんな、トラウマになるような経験の後も、
私はコピーライターを続け、30歳を過ぎてからふと、
「打つコツ」を… 「コピーとはそういうことかー!」
と実感することが何度かあり、
職業として今でも続けられるレベルになれました。
決して、ホームランの飛距離は出せないけれど、
ヒットは打てる。少なくとも、バントでも塁には出る。
体力が衰えた最近でも(まったく ワハハですけど)
こうして引退せず打席に立っています。
よく言えば、私は歳を取るほどコピーライティングが
上手くなってきたと言えます(言っちゃうけどね)。
加えて、企画書の書き方、プレゼンの伝え方も。
コピーライティングには、
「何を言うか」のコンセプトがとても重要で、
そこにいたる整理整頓とまとめ方が7割と思っていますけど、
そこから「どう言うか」に変換する
「バットコントロール」がないと「伝わる言葉」になりません。
そして、コピーはとても個人的な作業だけど、
「投手との駆け引き」(=クライアントさんとの駆け引きと、
キザに言うと世の中との関係)のコツも身につかないと、
芯を捉えることができない。
おそらく、コピーライターでもいろいろなタイプや、
成長の仕方があると思うのです。
それはきっと、他の職業でも言えて、
若さの勢いのまま上昇していける人もいれば、
空回りして失速する人。そして
私のように「若いのに勢いもなく!?」
ずーっと滑走路にいたり、飛び立とうとしても
「ふわっとだけ」上がって落ちる人。
私の場合は、大型機のパイロット試験に何度か落ちて、
どうにか同期より遅れて飛べるようになった???
そして年月が経ち、
同じような年齢のコピーライターが引退しても、
「いまだに小型機のパイロットは楽しみながらやってます」
みたいな感じかな。
器用そうに見えてずっと不器用と言うか、
大器晩成型と言うか(またまた自分で言いますけど!)
若い頃を思い出すと、ほんと恥ずかしいです。
若い頃に戻りたい、「あの年齢にもう一度戻って
やり直せたら」みたいに願う人もいるようですが、
確かに私生活でも、
なんであんなこと言ったんだろうとか、したんだろーとか
やり直したいことは確かにいーっぱいあるけれど…
そもそも若い頃に帰りたくないわ、と思うのです。
いま現在の、このおっさん・爺さんでいいやと思う。
私は、「いまがいちばん」面白い。
そしてもう、さすがに「油は乗って」いないけれど、
油の抜けたヘルシーなコピーもいいですよー。
と、宣伝しておきます(笑)。
若さは、かけがえのないもの。
でも、齢を取るのも悪くないと、自分を正当化している
今日この頃です。