まがりなりにも37年仕事をしてきた
広告コピーライターとして思うのは、

「言葉」は「置き場所」が大切だなー、ということ。

コピーライターの講座や先輩から教わる
「何を言うか、そしてどう言うか」は大原則ですが、

ただ文章を練るだけではだめで、それが
「どこに置かれるか」に気を使わないと、
すべてがだめになる。まったく伝わらない。

例えば(極端な例ですが)表紙に書くべき言葉を、
裏表紙にはめても意味がないですよね。

新聞広告のコピーを、Webにはめても
ノリが違うかもしれない。

媒体(メディア)の、どこに、どう入るのか。
その「はまり具合」を考えての微調整。

そのためには、フレーズ同士の順番はもちろん、
ビジュアルとの関係、さらに余白の活かし方、書体など、
「読ませる空間」を意識したデザインが必要となります。

(だから、読ませることや伝えることへの意識が低い
デザイナーとは組めない。)

レポート、企画書、編集的な読み物等、
読者が「読む意識で読む」文章とは違って、
コピーライティングは「通りすがりの人にも」
興味を向けさせる「置きどころ」や「流れ」が重要。

人は、気分と空間で読んでいる。